口の周りにできる口唇ヘルペスとしてしられています。
これは単純ヘルペスウイルスが原因です。大人なら大半の人がこのウイルスに既に感染しています。

10歳位までに接触感染により体の中に入り、15歳までにはほとんどの人が免疫力を獲得しています。
しかし、ウイルスは神経節の中で生き続け、あなたと生涯を共にするのです。

耳の後ろにある三叉神経節に潜んでいて、目.鼻.口にそれぞれ伸びている神経にのって活動したがりますが、 免疫力に抑えられて皮膚にはなかなか出てきません。

カゼを引いていたり、疲労やストレスがあるとか、 強い紫外線を受けたりするなどして抵抗力が弱まったりするとぶつぶつとして発症し易くなります。

治療としては、抗ウィルス薬の内服や外用があります。
かかりやすい人とかかりにくい人がいるので、かかりやすい人は手元に薬を置いておくといいでしょう。

また、幼児やアトピー性皮膚炎の患者さんに時々みられるもので、かきこわしにヘルペスが多発することがあります。
これはカポジ水痘様発疹症といって、範囲が広く、発熱を伴うこともある疾患です。

また目の角膜というところを障害すると視力障害を残すことがありますので、早期にきちんとした治療をすることが大事です。
(なお、性病として知られている性器ヘルペスは、少し違う種類のヘルペスウイルスでおこる、別の疾患です。)

ファムビルによる治療法(PIT治療)

  • ファムビルとは?

ファムビルは、単純疱疹に対して効果のある抗ヘルペスウイルス薬です。

  • PIT治療とは?

日本では発症後に5日間お薬を服用する治療が一般的ですが、海外においては発症初期に服用する※PIT治療が標準となっています。
※PITとはPatient Initiated Therapyの頭文字です。

抗ヘルペスウイルス薬は、発症から出来るだけ早く服用するほど治療効果が期待できます。ファムビルは処方後、単純疱疹の症状が出るまで直射日光を避け、初期症状に備え、携帯しておきます。

そして、ピリピリ・ムズムズなどの初期症状を感じたら、すぐに服用していただく治療方法です。

  • PIT治療 服用方法

1回1000mg(4錠)の2回服用となります。

1回目の服用は、ピリピリ・ムズムズといった違和感や痒み(初期症状)が出てからすぐ(6時間以内)に服用します。

2回目は1回目の服用から12時間後を目安に服用します。