ウイルスによる伝染性軟属腫という皮膚疾患で、ゴマ粒ほどのブツブツができます。
見た目から水いぼといわれるものです。
一定期間、水いぼが皮膚にあることにより、体内でそのウイルスに対する抵抗力が成立します。
そうすると、皮膚にあった水いぼは消失し、その後も基本的に感染しなくなります。
ただし、かきこわして炎症がおきていると抵抗力の成立がおそくなります。
かきこわさないように、処方された軟膏を全体にぬって皮膚を健やかな状態にしてあげてください。
数ヶ月すごすことで、抵抗力が成立して、水いぼとは一生おさらばになります。
だいたい、早い子で3ヶ月、平均半年くらいです。
ところで…
しかし、むしりとってしまうことで、ターゲットのいぼがいなくなってしまうので、 むしろ抵抗力の成立が遅れるという弊害が考えられます。
ではなぜこんな事が今まで 続けられてきたのでしょうか。
医者の言い分としては、意味のない治療行為だけど、児童を預かる幼稚園・保育園・小学校・スイミングの先生方が、 「水いぼのある子はプールに入れない。」っていうから、しかたなくやっているのだ、というものでした。
では、先生方はというと、「水いぼをうつされた。」という保護者からの苦情をおそれて、 また苦情に対応してしかたなく医者を受診するように指導されていたようです。
保護者はというと、「プールにいれてもらえないので、しかたなく医者に行ったら、 絶叫させられるような処置で怖かった…」 というわけです。
もっともいけなかったのは医者だと思います。意味を深く考えずに、いわば慣習として残酷な治療を続けてきたわけですから。
つまり、「水いぼ」とは、
皮膚以外には害をなさないものであること、
抵抗力が成立しては消えて、以後うつらなくなること、
むしろ、むしりとって抵抗力の成立を遅くしている可能性があること、
「うつされた」といって、友人を恨むべきものではなく、
児童の成長の過程のワンステップであって、
無理にとらなくてもいいのです。
「そで擦れ合うも、縁。水いぼうつし合うも、縁。」で、いいじゃないですか。
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