『保湿剤』どう塗る?いつ塗る?

保湿剤の塗布量や回数、塗布する時期が患者さんによって異なるため規定するのは難しくなっています。
そこで、いつ、どのように保湿剤を塗布すれば保湿効果が最大限発揮されるかという視点から、実験を行いました。

今回の実験では、塗布量と保湿効果の関係、塗布回数と保湿効果の関係、入浴後に塗布するタイミングと保湿効果の関係を調べました。

1.塗布量

健康成人8例の前腕内部を、 アセトン/エーテルで脱脂して人口のドライスキンを作成し1時間後に片方の腕に保湿剤1mg/cm2、 もう一方の腕に3mg/cm2を塗布し、薬剤除去1時間ごとに角層水分量を測定しました。
その結果、多く塗布したほうが角層水分量の回復が早く、有意に高いことがわかりました。

ドライスキンが激しい人であれば、適量と思うよりもやや多めに塗布すれば、 その分だけ保湿効果が現れると推測されます。

2.塗布回数

脱脂1時間後または3時間後に健康成人6例の前腕内部に保湿剤2mg/cm2を1回塗布する群と1時間後および3時間後に2回塗布する群で角層水分量を測定しました。
同じ1回であっても脱脂後1時間後に塗った場合、例数が少ないため有意差はありませんでしたが、 脱脂後3時間後に比べて保湿効果は高い傾向でした。

また、3回以上塗布する実験は実施しておりませんが、 1回塗布する群と2回塗布する群を比較すると1回より2回のほうが保湿効果が高まると考えられました。

3.塗布するタイミング

入浴により上昇した角層水分量は入浴後20分で入浴前値と同程度まで低下し、以降はさらに低下するというデータがあります。

このことから、なるべく入浴後早い時間での保湿剤塗布を指導しています。
今回、健康成人5例の前腕内部に保湿剤1mg/cm2を入浴後10分後に塗布した群と、 30分後に塗布した群において、角層水分量を測定しました。

*保湿剤は適量よりも多めで、1回より2回。入浴後はできるだけ早いタイミングで塗布することにより、保湿効果を高めることができます。