手のひら、足の裏は、外界と強くぶつかったり、こすれたりするところです。
そのため表面をおおっている角質層が厚く発達しています。
また、「手に汗握る」なんてことばもあるように、とても汗の量が多いところです。
汗が角質層をふやかしたり、ダムのように貯留してしまうことがあります。
ふやけた角質層はバリヤー機能が弱くなり、皮膚の保護が出来ません。
そうして湿疹ができやすくなります。
このように異常に汗がでたためにできる湿疹を異汗性湿疹といいます。
また、汗による水ぶくれを汗疱(かんぽう)といいます。
汗の量は、季節変動があり、同じ季節に症状が出ることもあります。
また、成長の過程で、数年間だけ異汗性湿疹の症状がでるお子さんも多いものです。
このように、一時的なものや、症状が軽い場合は外用剤だけで治療することになります。
根本的に汗の量を減らすのではなく、湿疹の症状を軽くしておくというわけです。
汗の出方は同じですから、再発はします。
微弱な電流刺激を加えて汗腺を麻痺させて、汗の量を減らす治療法もあります。
希望されるかたには当院内で施行しています。
当院で行っている電気治療です。手・足、各15分施行します。
電気治療でも効果がみられない場合は、 交感神経といって汗の量を調節している神経が脊髄から出ている場所を、内視鏡を使用して電気凝固する手術が最後の手段になります。
よほど症状が強くて希望される方は紹介いたします。