2004年2月17日にお隣さんの介護老人保健施設、高砂荘さんでの合同勉強会「褥瘡(じょくそう)の予防と管理」
について報告します。
お年寄りにとっては非常に身近な問題と言う事もあり、当日は高砂荘さんの職員の方が大勢見えました。
内容としては
- 寝返りが出来ずに組織への血流がなくなった場合、わずか2時間で壊死が始まる
- 表面だけ見ても分からないものなので、豊富な経験をもつ医師でも褥瘡の進行を正確に診断する事は難しい事が多い
- 表面が少しぐずぐずしているだけのように見えても潰瘍が骨まで達していることもあり、
場合によってはそれが引き金となり不幸な転機をたどることもある - 万有引力がある以上、いくらエアマットなどを使っても接触して重みがかかる部分がどうしてもあるため、
根本的な解決策にはならない - 特に褥瘡になりやすい腸骨(腰の周り)周辺を守るためには、足を四の字固めのように交差して枕などを挟む方法が良い
- かかとの褥瘡を防ぐには、ふくらはぎ全体で重みを支えられるように毛布を敷くことも有用
- 治療では表面を覆うタイプのものは細菌感染をひどくする原因となる事があり、
症状が軽いとはっきり診断できる場合以外には使えない - 潰瘍化して壊死した組織は掻き取り、症状に合った潰瘍治療剤を使用すると回復が早い
このような現場の話をさせていただきました。
今後も皮膚疾患についての正しい情報をお話できるような機会を多く持てればと考えています。