皮膚表面には皮脂という“あぶら”が毛穴を通って出てきます。
部位によって量が違い、頭、顔、わき、おへそ、陰部などは多い場所です。
- 多すぎると、毛穴や表面に皮脂がたまってしまいます。
- 皮脂は、雑菌のえさになるもので、雑菌も増えてしまいます。
この皮脂の渋滞や雑菌の繁殖による皮膚炎を、脂漏性皮膚炎(脂漏性湿疹)といいます。
とかく再発性なのがこの皮膚炎のうっとうしいところです。病気というよりも、いわば体質といったほうがふさわしいものです。
しかし、日常生活のちょっとしたことで症状は軽減でき、いい状態を維持できます。
頭は、とにかく、ふけを取り除くためのブラッシングが効果的です。
毛穴と毛穴の間は1ミリもないほど狭いものですから、プラスチックや金属製のブラシでは地肌を掃けません。
豚毛など動物の毛で出来ているブラシが効果的です。
かつ、しっかり洗いたいものです。
出来れば朝、夜の2回シャンプーしたいものです。
顔は、とにかく、頻繁に洗うことです。ただし、石鹸で洗ったつもりでも、毛穴は必ずしもきれいになっていません。
水と油はなかなか馴染みませんし、毛穴の中の皮脂は意外に残っているもの。
そこで、オリーブ油やベビーオイルなどでマッサージをした後洗顔をすると、皮膚の表面は潤いを保ちながら、 毛穴の汚れを溶かしだして洗うことができます。
治療では、炎症をとめるための治療と、繁殖している雑菌をやっつける治療があります。この二つを平行して、同時に出来ない場合、まず、 炎症をおさえる治療をして、そのあと雑菌をやっつけるような治療にうつることもあります。
慢性に続くものですから、相談しながら、通院できる範囲内で治療法を選択します。
(当院でも頭用ブラシは1750円で販売しています。)